判例評釈(最高裁平成30年9月25日第三小法廷判決)源泉徴収義務と錯誤無効

下記の判例評釈が税経通信2018年12月号に掲載されました。

「債務免除を行った権利能力のない社団の源泉徴収義務について納税告知処分後に錯誤の主張を行うことは許されないとされた事例~最高裁平成30年9月25日第三小法廷判決・裁判所HP~」

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新刊のお知らせ 『教養としての「所得税法」入門』(日本実業出版社)

『教養としての「所得税法」入門』(日本実業出版社,2018年)が,発売されました。

単著としては52冊目となり,昨年8月に刊行した『教養としての「所得税法」入門』(日本実業出版社,2017年)の第2弾になります。

最新の判例や税制改正などについても取り上げながら,所得税法の基本となる事項について丁寧な解説をしました。

入門書(一般書・ビジネス書)になりますが,『分かりやすい「所得税法」の授業』(光文社新書,2014年)で書ききれなかったことや,その後の新しい改正や判例にふんだんに言及しましたので,司法試験の選択科目として「租税法」をとられる方や,法学部で「税法」「租税法」を履修される方,大学院で税法研究をされている方,弁護士の先生,税理士の先生,会計士の先生などの実務家の方にとっても十分に読み応えのある本になっていると思います。

書店であまり目立っていないかもしれませんが,スタイリッシュな白基調のカバーデザインが気に入っています。ぜひ本屋さんでも「ビジネス書」や「税法」のコーナーで探してみてください。

教養としての「所得税法」入門 
木山 泰嗣
http://amzn.asia/d/66e1DLc

また,読まれた方は,感想などSNS等を通じて教えていただけると嬉しく思います。

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新刊のお知らせ―『小説で読む行政事件訴訟法〔第2版〕』(法学書院)

『小説で読む行政事件訴訟法〔第2版〕』(法学書院)が完成し,見本を先日いただきました。

『小説で読む民事訴訟法』(法学書院,2008年)の続編として,2010年に刊行された初版について改訂を行い,カバーもブルーとシルバーにリニューアルしたものです。

初版後に行われた,平成23年の国税通則法改正,平成26年の行政不服審査法(国税通則法)改正を反映させるため,小説の物語についても,これらの法律が適用される時代に設定しなおすべく,現代(2018年現在)に変えました。

もとの小説の本質自体はいじっていませんが,源泉徴収制度のあたりについては詳細に書き直した部分もあり,また女子学生の会話(話し言葉)についても,いまふうにアレンジし直しました。

佐伯くんの物語をまた楽しんでいただければ幸いです。

小説で読む行政事件訴訟法―基本からわかる行政訴訟の手引き 
木山 泰嗣 
http://amzn.asia/d/5TEPE78

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「所得区分における税法解釈のあり方」(青山法学論集59巻4号71頁)

論文「所得区分における税法解釈のあり方」が,青山法学論集59巻4号71ー120頁に掲載されました。

「税法解釈のあり方-文理解釈は正しいのか」青山法学論集58巻2号(2016年)126頁の続編になります。

税法解釈においては文理解釈の原則(厳格解釈の要請)が強く求められ,最高裁も基本的にそのような立場を採って入ることについては,前論文に書きました(例外的に趣旨解釈が許容される場合についても最高裁判例を分析した検討結果を示しました)。

今回は視点を変え,所得税法における所得区分(10種類の所得)の判断においては,むしろ所得税法が所得区分を設けた趣旨目的を考慮した解釈に基づき判定を行うことが,最高裁判例・裁判例の傾向にある点を分析しました。

特に議論がまだ未発達と思われる「事業所得」「不動産所得」については今後注目されるべき所得区分と考え,重点を置いて検討をしました。

こうした分析を今回したのは,前論文で未検討の課題として提示した1つとして,固有概念における税法解釈の問題を取り上げたかったことにあります。しかし,借用概念の議論が華華しいのと異なり,固有概念については抽象的な議論は一般になされていても,具体的な検討がまだ乏しいように思い,固有概念の1つとされている「所得」の種類(=所得区分)における税法解釈のあり方を研究しました。

https://www.agulin.aoyama.ac.jp/opac/repository/1000/20251/20251.pdf

PDFで全文閲覧できます(↑)。ご興味のある方は,お読みいただければ幸いです。

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新刊『新・センスのよい法律文章の書き方』(中央経済社)のお知らせ

 50冊目の単著になる『新・センスのよい法律文章の書き方』(中央経済社)が刊行されます(本日,見本をいただきました)。 

http://amzn.asia/1SarkQk

2012年に刊行以来ロングセラーとなっていた本(16刷)に,論文の書き方の章を新たに加え,全体についても修正をして新たに「改題」し,改訂版が完成しました。

2015年4月から大学教員(税法研究者)に転身し,大学院(法学研究科)の修士論文や法学部の卒論など,論文指導を行うことになった3年間の経験によるノウハウを新たに加えたかたちになります。

書店でみかけましたら,お手にとっていただければ幸いです。

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「源泉徴収制度をめぐる諸問題―特別密接関係と支払者に注意義務はあるのかを中心に―」青山ローフォーラム6巻2号(2018年)73頁

論文が青山ローフォーラムに掲載されましたので,お知らせいたします。

木山泰嗣「源泉徴収制度をめぐる諸問題―特別密接関係と支払者に注意義務はあるのかを中心に―」青山ローフォーラム6巻2号(2018年)73頁

下記からPDFで全文の閲覧ができます。https://www.agulin.aoyama.ac.jp/opac/repository/1000/20237/20237.pdf

最近の判例(東京高裁平成28年12月1日判決・裁判所HP,広島高裁平成29年2月8日判決・公刊物未登載)を素材に,源泉徴収制度に含まれる解釈を論じたものです。

具体的には,①最高裁昭和37年2月28日大法廷判決・刑集16巻2号212頁がいう「特に密接な関係」(特別密接関係)とはどのような関係をいうと解すべきなのか,②支払者には注意義務があるのかという論点を中心に,源泉徴収義務を負うか否か(及び源泉所得税額がいくらか)を支払時に支払者が判断することが困難な場合における源泉徴収義務の発生について解釈論を展開しました。

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新刊『債権法改正と税務実務への影響』(税務研究会出版局)

民法(債権部分)改正が税務実務にどのように影響するかについて本格的に論じられたものは,ほとんどまだみあたりませんが,これをまとめた新刊が発売されました。

木山泰嗣(監修)=西中間浩(著)

『債権法改正と税務実務への影響』(税務研究会出版局,2018年)http://amzn.asia/5GjwvUn

鳥飼総合法律事務所の同僚である西中間浩弁護士が執筆したもので,監修者として関与したものですが,刊行されるまでに2人で数年にわたり検討会をしてきた成果をまとめたものです。

税法と民法との関係で未だ論じれているものが少ないか,あるけれど深い研究がなされていない,あるいはほとんど研究がされていない3点(錯誤取消しと税法,債務免除益,消滅時効)について,税法研究の観点からて,問題提起及び考え方の筋道を整理した論文(短い附録)を執筆し,収録されています。

木山泰嗣「民法改正が税法解釈に与える影響について」同書171頁以下

これから議論が活発になされる必要がある分野です。お読みいただければ嬉しく思います。

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[債務免除益事件の差戻審判決に含まれる諸問題―広島高裁平成29年2月8日判決―」

「aaa.pdf」をダウンロード

青山法学論集59巻3号(2017年)91頁に,判例研究「債務免除益事件の差戻審判決に含まれる諸問題―広島高裁平成29年2月8日判決―」が掲載されました。

論文全文も添付いたします。ご議論いただければ嬉しいです。

さらにこの差戻審判決に含まれる源泉徴収制度との関係について,2月刊行予定の青山ローフォーラム6巻2号(2018年)に「論説 源泉徴収制度をめぐる諸問題」が掲載される予定です(原稿は書き終わり提出済み)。

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「税務訴訟の現状と課題―課税要件の解釈のあり方などを中心に―」

昨年度の租税理論学会の報告がまとめられた,日本租税理論学会編「租税理論研究叢書27」(財経詳報社)に,特別講演をしました「税務訴訟の現状と課題―課税要件の解釈のあり方などを中心に―」というタイトルの論文が掲載されました(25-43頁)。

税務訴訟に弁護士として携わってきた経験を踏まえた現状分析及び問題提起を内容とするものです。

 
ご一読いただければ嬉しいです。

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新刊が発売されました―『教養としての「税法」入門』(日本実業出版社)

新刊が発売されました(48冊目の単著です)。

『教養としての「税法」入門』(日本実業出版社)

http://amzn.asia/51W1YfX

税法の歴史や制度,仕組み,そして,税務訴訟について,300頁のボリュームで,しっかりと大学の授業を受けるように学べる1冊をつくりました。

原稿段階では,さまざまな税目についての税務訴訟判決を解説する章を全て削除し,

ゲラ段階でも,編集者の方からのご指摘でコンパクト化を図るため,60頁を削除するなど,

もともとあったボリュームを相当程度圧縮したうえで残されたエッセンスになっています。

・教養として,「税金」について,「法」制度の観点からしっかりと学びたい社会人の方

・法学部など大学で「税法」「租税法」などに興味のある方,授業のある方

・法科大学院生,修了生で「租税法」選択,あるいは「租税法」受講をされている方

・弁護士・公認会計士・税理士など,税法をもう1度(あるいは初めて)しっかり学びたい方

・その他,「税法」に興味のある方

など,一般書として「税法」に触れておきたい方にオススメです。

ぜひご一読いただければ,そして感想などをSNS,ブログ等を通じて教えていただければ嬉しいです。

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