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税務訴訟が増加した背景(その3)

税務訴訟が増加した背景の③について。

前々回,税務訴訟が増加した理由として,

③「株主代表訴訟のリスク」を挙げました。

個人の納税者の場合は問題になりません。

株主が多数いる企業の場合に問題になります。

近年,株主代表訴訟や役員の責任を追及する

訴訟がニュースなどで報道されています。

会社法が制定され内部統制が強化された今日。

裁判所も,会社や役員に対して,

厳しい判断をするようになってきました。

そして,法人に対する課税処分の金額が

高額化している最近の状況を考えますと,

「何も検討せず処分を認めてしまう」ことが

経営判断として適切だったか。

という問題が生じする可能性もあります。

経営判断ですので,

当時の状況から考えることになりますが,

「争っていれば,取り消された可能性がある」

と判断される場合,そうした検討すらしないで,

争わないという判断をした経営判断の当否。

これが株主代表訴訟という形で

追求されるリスクがあります。

株主に対する説明責任の問題ともいえます。

もっとも,争えば取り消されるかどうかを

判断することは容易ではありません。

したがって,専門家に相談することがベスト。

経営判断の材料になるような意見書をもらい,

それを参考に判断するという方法もあるでしょう。

訴訟で争った事案の取消率が,14.2%。

訴訟以前の不服申立て段階で取り消されることも

あることを考えますと,

税務署が行った処分だからというだけで,

「不服申立ての可否を何も検討しない」では,

済まない時代になってきています。

検討したうえでムリな場合,争う必要はありません。

「検討した」ということが重要なのです。

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