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2010年2月

Wednesday READING-No.44-小宮一慶「社長の教科書」(ダイヤモンド社)

みなさん、こんにちは。弁護士の木山です。

ようやく暖かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

今週ご紹介する本 は、ベストセラー作家であり、

経営コンサルタントの小宮一慶さんの新刊です。

先週の金曜日に書店でみつけて購入した本ですが、

ほぼ、同時期に新刊が3冊発売されていました。

「ビジネスマンのための~養成講座」(ディスカバー携書)

で多くの著書を出されているだけあって、

筆の力も相当早い方のようです。

小宮さんは、月に連載が10本もあり、

多くの会社の社外取締役もされているそうです。

また講演の回数も半端ではない量とのことで、

超人的な活躍振りをされていることがわかります。

小宮さんの著書をご紹介するのは初めてですが、

わたしはこれまでも多くの本を読んできました。

小宮さんの本の良さは、数字や経済分析という

客観的かつ論理的な思考に基づきながらも、

成功する経営者は「素直であること」というような、

論理だけではない、奥深い考えが示されていることです。

小宮さんは、松下幸之助さんの本を、

たくさん読まれたそうです。

本書でも、有名な「ダム経営」や「水道哲学」について、

松下幸之助さんのお考えを紹介している箇所があります。

また、ピーター・ドラッカーの本も徹底して読んだそうです。

「独立する際、私は二人の著者の本を徹底的に読みました。一人は松下幸之助さん。戦後、最も成功した経営者であることは間違いありません。もう1人は、ピーター・ドラッカーです。20世紀後半、マネジメントに関して、それから経営コンサルタントとして最も成功した人と言えます。この二人の思考パターンを身に付けたいと思いました。」(256頁)

安直な方法論ではなく、

地道な努力をベースにした味のある本です。

タイトルは「社長の教科書」ですが、

ビジネスや人生に対する心構えとして読むことができる

わかりやすい良書だと思います。

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「究極の思考術」を速読する?

昨年10月に出版した拙著「究極の思考術」について、

面白い記事が書かれている「ブログ」を発見しました。

速読の勉強をされている会のなかで、

「究極の思考術」を学習素材にされたようです。

「SEの皆さん、ビジネス書活かしてますか?」(ブログ)

http://itbook.blog51.fc2.com/

わたし自身は、

「弁護士が書いた究極の読書術」に書いたように、

「速読」には、あまり関心を持っていません。

なぜなら、本を読むことは楽しむことだからであり、

あせって読むものではないと思うからです。

また読みたいものであれば、

自然に速く読めると思っているからです。

好きな人からもらったラブレターは、

自然に速読するだろうという視点です。

これをわたしは「ラブレター理論」と呼んでいます。

ただ、楽しむ読書ではなく、

リサーチとしての情報収集の場合には、

多くの書籍・文献・論文から素早く、

的確な情報を得る必要があると思います。

弁護士業務ではまさにこうした視点を使っています。

また、著者として本を書く際には、

いそがしい方が、テレビをみながらでも、

駅のホームでも、こみあった電車の中でも、

さわがしい喫茶店の中でも、

スムーズに読み進められるような文章を心がけています。

わたしはこれを「逆・速読文章術」と読んでいますが、

文章を書く際には、読み手に速読してもらえるように、

わかりやすく書いていくことが大切だと思っています。

(このことは「弁護士が書いた究極の文章術」に書きました)。

ですので、拙著を速読の教材に使っていただくのは、

大変光栄なことです(ありがとうございます)。

いま私のなかで最大の課題は、話し方です。

本日はUSENラジオ放送の5回目の収録に行きます。

50分の対談番組は、一方的に話をするセミナーとは、

また別の話し方が求められており、毎回勉強中です。

読む、考える、書く、話す。

この4つが円滑に進むようになるのが最高ですね。

http://music.usen.com/modules/I/content0028.html

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USENラジオ「ビジネス・ステーション」に出演中です。

みなさん、こんにちは。弁護士の木山です。

本日から28日(日)まで1週間、USEN放送のラジオ番組、

「ビジネス・ステーション」(チャンネルIー28)に出演中です。

http://music.usen.com/modules/I/content0028.html

今回は、「人生の転機」をテーマにした読書談義です。

清家ゆうほさんと、3冊ずつ本を紹介しています。

お聴きできる機会がある方は、ぜひお楽しみください。

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Wednesday READING-No.43-ポール・バーチ+ブライアン・クレッグ(著)=泉本行志(訳)「アイデアのつくり方を仕組み化する」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

みなさん,こんにちは。弁護士の木山です。

2月に入り寒い日が続きますが,いかがお過ごしでしょうか。

今週ご紹介する本 は,アイデア発想本ともいうべきもの。

この手の本は,これまでにも多くの本が出ています。

古典的名著としては,

ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」,

ジャック・フォスター「アイデアのヒント」,

野口悠紀雄「超発想法」など,

様々なものがあり,参考になる本が多いジャンルです。

本書は,タイトルにあるように「仕組み化」が徹底されています。

アイデアのつくり方,ということ,

これまでの本は,寝ているときにふってくる,であるとか,

発想がひらめく不思議について記したものや,

とにかく既存の知識をたくさん吸収すること,

そうすれば,それを組み合わせることでアイデアとなる。

など,漠然とした発想法の羅列が多かったと思います。

もちろん,アイデアがわくこと事態が,

そうした人間の脳の不思議に依拠する以上,

こうした本も非常に参考になるものでした。

ところが,本書は,こうした不思議の分野である

アイデアのつくり方について,「仕組み化」に挑戦しています。

そして,翻訳本ですが,

非常にわかりやすく,体系立って作られているため,

「仕組み化」を目で追って理解できる本になっています。

内容は読んでのお楽しみにしていただきたい良書です。

レベルチェーン,入口ランプ,警告マーカーなど,

聞き慣れないものの,知的好奇心をくすぐる言葉で,

アイデアのつくり方が,わかりやすく説明されており,

読み応えのある本です。

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税務サンタの税務相談

2月1日より,「税務サンタの税務相談」が始まりました。

従来から行っていた当事務所の税務相談を,料金体系も含め,

パッケージ化し,HPに掲載することで明確化したものです。

税務訴訟の勝訴実績が非常に多い当事務所でありますが,

何でもかんでも,訴訟をすればよいというものではありません。

争うべき事案なのか,そうでない事案なのかを,

検討することが,まずもって重要です。

また,更正処分を打たれそうだ,

あるいは,更正処分を打たれてしまった,という段階のみならず,

税務リスクが生じそうな取引などを行う場合において,

あらかじめ税務問題を検討しておくことも重要です。

企業法務においては,「予防法務」という議論がありますが,

税務に関しては,まだまだ予防法務の視点が乏しいようです。

「法務問題」として,税務リスクを事前に検討する。

この重要性が,日本の企業にはまだ浸透していないようです。

逆にいえば,こうした検討を日ごろから行っておくことで,

「いざというとき」に備えることができます。

税務訴訟においても,税務調査においても,「証拠」が重要です。

こうした「証拠」をあらかじめ明確に作成しておく。

こうした視点を法務問題としてもつのともたないのとでは,

「いざというとき」の対応がガラリと変わります。

開始から2週間で,かなりの相談お申込みがすでにありました。

税務問題について個別に懸案事項のある方は,

「税務サンタの税務相談」をご利用いただければ幸いです。

http://www.torikai.gr.jp/taxation-santa/

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行政事件訴訟法と税務訴訟

いま2冊の本の完成に向けた作業を行っています。

1冊が,「小説で読む行政事件訴訟法」(法学書院)。

こちらは初校のチェックも終わり,最後のつめです。

発売は3月を予定しています。

「小説で読む民事訴訟法」の続編で,

ロースクール生の悩みや葛藤を物語として書いています。

読んでいるうち,行政法,行政事件訴訟法,民事訴訟法,

税務訴訟が自然とわかるように作っています。

2冊目は,「税務訴訟の法律実務」(弘文堂)です。

こちらは,初校をチェックしている段階です。

400頁近いハードカバーの体系書になる予定です。

正確な情報資料にもなるよう,

多くの統計データも調査した上で,

実務に使える体系書を目指しました。

実際に税務訴訟に携わる専門家の方が,

辞書的に使えるようなもので,

かつ,ゼロから税務訴訟を知りたい方などが,

通読することで理解もできるよう

利用価値の高い書籍をゴールに考えています。

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Wednesday READING-No.42-齋藤孝「人生を変える万有「引用」力」(ベスト新書)

みなさん、こんにちは。弁護士の木山です。

そろそろ花粉の季節ですが、いかがお過ごしでしょうか。

今週ご紹介する本 は、齋藤孝さんの本です。

タイトルにあるように「引用」をテーマにした本です。

齋藤孝さんは、古典から流行ものまで精通されており、

どの本を読んでも、的確な引用があるのが魅力です。

その齋藤さんが、引用の効用についてまとめた本。

それが本書です。

「知識とは引用の集大成だ」(223頁)と齋藤さんはいいます。

そして、

「ビジネスでも学問で芸術でも、とにかく世の中の第一線で

活躍している人は、豊かな「引用の森」を持っている。」

といいます(223頁)。

知識や経験というものが、たとえ主観的には、

個人的な体験や学習・発見から身につけたものだと

本人が思っていたとしても、

人類の歴史から考えれば、ほとんどの知見は、

過去の先人たちが築き上げてきた英知の承継です。

ということは、過去に深い研究をした人物の生の言葉を

引用することには、大きな意味があるはずです。

その1つは、先人に対する敬意を払うこと。

その1つは、読み手に先人の智恵を紹介すること。

その1つは、先人の智恵に新たな光をあてること。

その1つは、その光を浴びて、自己の主張も輝かせること。

こうした効果が、「引用」にはあるとわたしは思っています。

引用について書かれた本は少ないですが、

本書は数少ない「引用」本として、それだけで価値があります。

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税務訴訟からみる企業法務

本日は、みずほ総研で役員報酬と税務訴訟に関する

4時間のセミナーをして参りました。

セミナー不況といわれるなか、多くの方にお集まりいただき、

わたしもついつい熱が入ってしまいました。

役員報酬といっても、法務(会社法)の問題のみならず、

実は税務(法人税法)の問題が大きくのしかかってきます。

これは平成18年に法人税法の大きな改正があったからです。

損金算入できるための要件を満たすように制度設計をする。

また、支給する際にも「過大役員給与」と認定されないよう

支給基準も慎重に考えていく必要があります。

また、こうした法人税法の規制を考慮した上で、

役員規程の整備も必要になってきます。

そのためには、実際に争われた税務訴訟をみるのが

1番の学習になります。

税務訴訟の事例を、単なる判決の結論としてみるのではなく、

実際に提出された証拠などから、

どうしたら否認されないようになるのか、

どのような証拠を持っておけば、訴訟でも勝てるのか、

といった視点を身につけるのです。

こうした実務的なお話は、セミナーが最適です。

本には書かれていないことをお伝えできるからです。

究極の場面である「税務訴訟」をみて、

そのうえで日常の企業法務に活かす。

これからはこうした視点が重要になってくるはずです。

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税務署の対応のミスに対する国家賠償請求

税務署の対応にミスがあった場合,国に損害賠償請求をする。

こういう裁判があります。

これまで勝訴することが非常に難しい分野でした。

しかし最近になり,少し流れが変わる判決も出始めています。

1つは,物納許可の遅延に国家賠償請求が認容されたもの。

KINAZAIファイナンシャル・プラン2010年1月号に書きました。

http://www.torikai.gr.jp/writing/pdf/kinzai_201001.pdf

もう1つは,担当した事件なのですが,

税務署職員の誤指導に注意義務違反が認められたもの。

こちらは,税務弘報2010年4月号に論文を掲載予定です。

これまで税務署職員が税務相談で誤った指導をしたとしても,

「行政サービスに過ぎない」「正しい解答をする義務はない」

として,注意義務違反が認められることはありませんでした。

常識的には考えがたい判断です。

しかし,昨年の9月29日,東京高等裁判所で,

税務署職員の誤指導に注意義務違反を認めた判決が出ました。

税務署内においても,

私企業におけるコンプライアンス的な視点が

求められてしかるべき時代だと思います。

詳細は3月発売の税務弘報2010年4月号の拙稿を

お読みいただければと思います。

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USENビジネス・ステーション

準レギュラーで出演しているUSENビジネス・ステーション。

次回放送日は,2月22日(月)~2月28日(日)の1週間です。

チャンネルは,I-28(USEN放送)です。

人生の転機をテーマに清家氏と3冊ずつ紹介(読書談義)です。

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Wednesday READING-No.41-二階堂忠春×田中千尋「聞き手を熱狂させる!戦略的話術」(廣済堂出版)

みなさん,こんにちは。弁護士の木山です。

2月に入り,寒さがふたたび厳しくなりましたが,

いかがお過ごしでしょうか。

今週ご紹介する本 は,「戦略的話術」の本です。

話し方に関する本は,デール・カーネギー,

ブライアン・トレーシーはじめ多くの本が出ています。

わたしも自分が講演やセミナーをする機会があり,

最近ではラジオ番組の準レギュラーにもなっているため,

読める限り多くの「話し方」本を読み,

研究と実験を繰り返しています。

しかし本書ほど,参考になる本はないと思っています。

本書は,オバマ大統領のスピーチの文章を挙げ,

どの文章がどのような意味をもって作られているかを

具体的に解説しています。

そして本書を読むと,

なぜ多くの人の心を打つスピーチがあるのか,

人の心を動かすメカニズムが何であるのかがわかります。

読み込み研究することで,すべては意図されていると

理解することができます。

これは話に限らず,文章でも同じです。

わたしはこの本に書かれている視点を意識しながら,

本の原稿を書くようにしています。

その視点とは何か?といいますと,

68頁以下に書かれている「優位感覚」です。

この視点を持つだけで,話し方,書き方は,

ガラリと変わるはずです。

端的にいうと,

人にはそれぞれ優位する感覚があるということ。

Aさんは,絵やイメージに反応するタイプ(視覚優位タイプ)

Bさんは,音や言葉に反応するタイプ(聴覚優位タイプ)

Cさんは,動きや感触に反応するタイプ(身体感覚優位タイプ)

だとします。

聴衆がAタイプが多いのであれば,

視覚優位タイプの言葉を多く使います。

Cタイプが多いのであれば,

身体感覚優位タイプの言葉を多く使います。

そして,全員に共感してもらうためには,

3つのタイプそれぞれが反応する言葉を使います。

これは「視点」であり,「意識」の問題です。

「弁護士が書いた究極の文章術」で,わたしは,

文章は読み手に対するサービスであると書きました。

話も文章も同じで,聞き手,読み手の意識が重要です。

そしてその聞き手,読み手のタイプを知る必要があります。

タイプが混在している場合には,

全てのタイプが満足できる言葉を選択しなければなりません。

そうでない特定の似たような人間が集まっている場では,

特定の似たような人間に通用する言葉ばかり使えば最適です。

これが専門家(身内)の言葉(隠語・専門用語)の世界です。

専門家(身内)の世界では,むしろそれがよいのです。

問題は,聞き手,読み手のタイプを意識することです。

本書はオバマ大統領のスピーチなどを例にしながら,

この言葉は,このタイプに効く言葉と線が引いてあります。

「見えるように,聞こえるように,感じるように,味わえるように,

香るように表現する」(63頁)

五感を意識するという「視点」が重要だと説く本です。

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合格体験記の活用法

監修本になりますが,下記の新刊(法学書院)で,

「合格者体験記の活用法」を執筆しました。

https://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4587232866.html

試験であれ,なんであれ,ものごとを達成するためには,

まず,すでに達成した先輩の英知に触れる。

そのことが極めて重要だと思っています。

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